看護実習│実践で役立つ!進行別にみる毎日の行動目標の立て方&コツ

 

あこ先生

こんなお悩みを解決できる記事を書きました!
現役実習指導教員(基礎・成人・小児・在宅)
看護学生のためのオンライン個別指導 Te-iara Online 代表コーチ
「全国看護学生はぐくみネット」 メンバー
つぼみクラブ(株式会社医教)実習のお悩み、ズバッと解決!! アドバイザー

実は、この記事で紹介する手順に沿って作業すると、誰でもスムーズに毎日の行動目標を立てることができます。

実際に、約500名の学生さんたちがこの記事で紹介するノウハウを実践し、「目標達成!」という充実感を重ねながら実習を進められています。

記事の前半では、毎日の行動目標の基本イメージについて、記事の後半では毎日の行動計画の立て方やコツを具体例とともに解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事を読み終えると、実習の進行状況に合わせて、毎日の行動目標をスムーズに立てられるようになるはずです!

 

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「実習初日(実習1日目)の行動目標・行動計画の立て方が知りたい」という学生さんは、こちらの記事もあわせてお読みください!

 

毎日の行動目標の基本イメージ

毎日の行動目標の基本イメージは、「何のために、何をするのか」です。

さっそくですが、以下のパターンA・Bのうち、「何のために、何をするのか」がわかりやすく伝わるのはどちらでしょうか?

パターンA

患者さんに情報収集をする
患者さんに全身清拭をする

パターンB

患者さんの病気の経過を把握し、優先性を考慮した観察を行うために、症状の有無と検査データについて情報収集する
患者さんが清潔を保ち、爽快感を得るために、全身清拭をする

「何のために、何をするのか」がわかりやすく伝わるのは、パターンAですね。
なぜなら、パターンAには「何のためにするのか(目的や根拠)」の部分が含まれていないからです。
また、パターンAのような目標設定ですと、目的や根拠はどうあれ、ただ単に「情報をメモに書き写す」「患者さんの身体を拭く」という“動作”さえできてしまえば目標達成となってしまいます。
しかしながら、実習で求められるのは「何ができたか」という結果そのものではありませんよね。

「学生の行動によって、患者さんにとってどのような良い結果が得られたか」という視点から日々の看護実践をアセスメント(評価や分析)することも含まれます。

そのため、パターンBのように「何のためにするのか(目的・根拠)」も含めて目標設定することが、とても重要なのです。

実習の進行別にみる毎日の行動目標の立て方

ここからは、実習の進行別に、毎日の行動目標の立て方について詳しく解説します。

今日から使えるテンプレートも作成いたしましたので、行動目標のイメージづくりにぜひお役立てください!

※「実習は始まったが、患者さんがまだ決まっていない」「実習期間中に患者さんが退院した」など、担当患者が不在となった場合は、 担当患者が不在の場合をご覧ください。

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1.看護計画を立てる前

看護計画を立てる前の行動目標には、2つのパターンがあります。

1:情報収集についての行動目標

文章のつながりをイメージしながら、①②に言葉をあてはめましょう。
【 ➀ 】患者さんの状態・状況
【 ② 】①を把握するために必要な情報(具体的に)
情報収集についての行動目標テンプレート

患者さんの【 ① 】を把握するために、(今日の実習では)【 ② 】について情報収集する

記入例

患者さんの治療開始後の経過を把握するために、副作用の有無・程度や血液データの変動について情報収集する
患者さんの入院前の生活環境を把握するために、自宅の環境やソーシャルサポートについて情報収集する

🌸あこ先生🌸
アセスメントを通して看護問題を明確にし、看護計画を立てるために必要な情報を集めている時期です。
看護過程の展開に必要な情報を、目的をもって意図的に収集することをイメージしながら目標設定しましょう!

2:看護実践についての行動目標

文章のつながりをイメージしながら、①②③に言葉をあてはめましょう。
【 ① 】目的・根拠:何のために(患者さんがどのような良い結果を得るために)行うのか
【 ② 】患者さんの個別性:患者さんのどのような状態・状況を考慮するか(症状、治療上の制限、活動範囲、禁忌、好みなど)
【 ③ 】看護実践:①の目的を果たすために、学生として何をするのか
看護実践についての行動目標テンプレート

患者さんが【 ① 】(という良い結果を得る)ために、【 ② 】を考慮しながら【 ③ 】をする

記入例

患者さんが清潔を保ち、爽快感を得るために、体動による創部痛の増強を考慮しながら全身清拭をする
患者さんが誤嚥なく経口摂取できるために、体位保持や飲み込みの状況を考慮しながら食事介助をする

🌸あこ先生🌸
“看護計画を立てる前”の段階ではありますが、看護過程の進捗状況に関わらず、実習ではその日の患者さんに必要な看護を実践していきます。
「患者さんにとっての良い結果を得るために」「患者さんの状態・状況を考慮しながら」など、患者さんのために学生としてできることは何か?をイメージしながら目標設定しましょう!

2.看護計画を立てた後

文章のつながりをイメージしながら、①②に言葉をあてはめましょう。
【 ① 】看護計画として挙げた目標
【 ② 】①を達成するための、その日の目標
看護計画を立てた後の行動目標テンプレート

患者さんが【 ① 】(という看護目標を達成)するために、(今日の実習では)【 ② 】をする

記入例

看護計画の目標(看護目標):
患者さんが退院後の生活を具体的にイメージしながら、治療の継続に必要なセルフケアを獲得できる
  ↓  
毎日の行動目標:
患者さんが退院後の生活を具体的にイメージできるために、入院前の生活環境について看護師とともに振り返る
患者さんが治療の継続に必要なセルフケアを獲得できるために、インスリンの自己注射を看護師の見守りのもと実施し、手技を確認する

🌸あこ先生🌸
看護計画の目標(看護目標)を最終ゴールとした場合に「その日の実習でどこまで達成できればよいかな?」ということをイメージしながら目標設定しましょう!

3.担当患者が不在の場合

実習では、1名ないし2名の患者さんを担当し、看護実践を実践していきます。

とはいえ、実際のところは「実習は始まったけれども、患者さんがまだ決まっていない」「実習期間中に担当患者さんが退院された」など、実習当日に担当患者さんが不在となるケースも少なくありません。

担当患者さんが不在となった場合には、以下のテンプレートを活用しながら行動目標を立ててみましょう。

文章のつながりをイメージしながら、①②に言葉をあてはめましょう。
【 ① 】実習目標の内容(患者さんを主体とした実習目標)
【 ② 】①を達成するにあたり、実習当日に見学または(見守りのもとで実施)できそうな検査・処置・看護実践など
【 ③ 】①を達成するために、②を通して(特に)学びたいこと

行動目標・行動計画を立てる際に必要となる情報です。
前日の実習終了までに必ず指導者と確認しておきましょう!

担当患者が不在の場合の行動目標テンプレート

【 ① 】のために、【 ② 】を行い、【 ③ 】について学んだことを指導者と共有する

記入例

実習目標:
看護過程を展開し、対象者のニーズに応じた看護実践を実践できる

明日の行動予定:

指導者
明日は、わたし(指導者)の担当患者さんのバイタル測定や保清を一緒にやってみましょう!

  ↓
毎日の行動目標
対象者のニーズに応じた看護実践を実施するために、指導者とともに全身清拭を行い、患者さんのニーズに応じた看護実践の必要性について学んだことを指導者と共有する

🌸あこ先生🌸
これまでの実習状況をふまえて、「実習目標の達成に向けて、残りの実習でどのような学びや経験を補えるとよいかな?」とイメージしてみましょう。
イレギュラーな状況ですので、教員や指導者と相談しながら目標設定することをおすすめします!

まとめ

この記事では、毎日の行動目標の基本イメージと、毎日の行動目標の立て方やコツについて解説しました。

最後にもう一度おさらいしておきましょう!

まとめ

毎日の行動目標の基本イメージは、「何のために、何をするのか」
看護計画を立てる前は、「情報収集」と「看護実践の実践」をイメージしながら目標設定する
看護計画を立てた後は、「看護目標(最終ゴール)を達成すること」をイメージしながら目標設定する
担当患者が不在の場合は、「実習目標の達成に向けて、何について学んだことを指導者と共有するのか」をイメージしながら目標設定す

この記事で紹介した手順やコツは、どの実習領域でも応用できますので、ぜひ参考にしてくださいね!

🌸あこ先生🌸
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